華政(ファジョン)

ストーリー

“火を支配する純血の者だけが世の主となる”ある予言がすべてを狂わせた—

時は1608年。朝鮮第14代王・宣祖の次男、光海君は嫡子ではないという理由で16年もの間、明に正式な世子と認められず、父からも冷遇されている。光海君の心を癒してくれるのは、幼い異母妹の貞明公主だけだった。そんな中、宣祖が崩御。次期王の擁立をめぐり、朝廷はにわかに慌ただしくなる。骨肉の争いを望まない光海君は、永昌大君と貞明公主を守ると仁穆大妃に誓い、15代王に即位。しかしその後、永昌大君は無念の死を遂げ、仁穆大妃は慶運宮に幽閉される。一方、宮殿から逃げ出した貞明公主は倭国へ。奴隷として長崎の硫黄鉱山に売られ、ファイという名で男のふりをして過酷な日々を生き抜いていた。数年後、朝鮮通信使がやってくることを知ったファイは、祖国に戻るきっかけをつかもうと江戸に向かい、ホン・ジュウォンと出会う。彼は幼い頃に貞明公主を守れなかった後悔を胸に抱きつつ、光海君が設立した“火器都監"で働いていた。ファイは硫黄の闇取引を手助けし、ジュウォンと共に朝鮮に帰国。ついに家族の仇である光海君と対面するが…。

相関図
  • 貞明公主/ファイ(声:生天目仁美)

    朝鮮第14代王・宣祖と仁穆大妃の間に生まれた嫡流の王女。世の主となることを予言されるが、光海君の即位後、庶民に降格。倭国で硫黄鉱山の奴隷となり、ファイと名を変えて過酷な日々を生き抜く。数年後、ホン・ジュウォンの助けで帰国し、光海君への復讐心と正体を隠して火器都監の硫黄班で働き始める。

    イ・ヨニ

    1988年1月9日生まれ。01年、SM青少年ベスト選抜大会で大賞を獲得し、少女時代のメンバーと共にトレーニングを受ける。女優の道に進み、『エデンの東』(08年)でMBC演技大賞新人賞を受賞。『パラダイス牧場』(11年)、『ファントム』(12年)、『九家の書~千年に一度の恋~』(13年)、『ミス・コリア』(14年)などで人気を博す。

    左(幼少期の貞明公主)ホ・ジョンウン
    右(少女期の貞明公主)チョン・チャンビ

  • 光海君(声:神奈延年)

    朝鮮第14代王・宣祖の庶子で次男。本名イ・ホン。15代王に即位後、王位を脅かす兄の臨海君や異母弟の永昌大君、かわいがっていた貞明公主までをも死に追いやってしまう。国力増強を目指して火器都監を設置し、数年後、ファイと名を変えた貞明公主と再会。兄として、今度こそ彼女を守り抜こうと心に誓う。

    チャ・スンウォン

    1970年6月7日生まれ。高校時代にモデルデビュー。映画『ジェイル・ブレイカー』(03年)、ドラマ『シティーホール』(09年)ほか多数の作品で活躍。『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~』(11年)で放送界の各賞を総なめにし、バラエティ番組『三食ごはん 漁村編』でも国民的な人気を獲得。『華政』で時代劇ドラマ初挑戦を果たした。

    (青年期の光海君)イ・テファン

    1995年2月21生まれ。5urpriseのメンバー。『ナイショの恋していいですか!?』(14年)、『傲慢と偏見』(14~15年)などに出演。

  • ホン・ジュウォン(声:濱野大輝)

    名家、豊山ホン氏の一族でホン・ヨンの長男。貞明公主の婿候補に選ばれるも、彼女と永昌大君を守れなかったという心の傷を抱えている。光海君を憎んでいるが、父の反対を押し切って火器都監を志願。江戸で出会ったファイが公主だと気づかないまま朝鮮への帰国を助け、光海君を説得して火器都監に採用する。

    ソ・ガンジュン

    1993年10月12日生まれ。歌手活動も行う俳優グループ、5urpriseに所属。13 年、ウェブドラマ『放課後サプライズ』でデビューし、『怪しい家政婦』を経て、『ずる賢いバツイチの恋』(14年)、『家族なのにどうして ~ボクらの恋日記』(14~15年)でブレイク。『ビューティー・インサイド』(15年)他、映画でも活躍中。

    (幼少期)チェ・グォンス
    (少年期)ユン・チャンヨン

  • 綾陽君(仁祖)(声:鳥海浩輔)

    のちの朝鮮第16代王・仁祖。本名イ・ジョン。宣祖の五男・定遠君の長男で、光海君の甥。劣等感と嫉妬に苛まれながら育ち、権力に対する強い野心を抱く。明の派兵要請に朝廷が揺れる中、光海君の前に姿を現す。西人派の後ろ盾を得てクーデターを決行し、王位を手にするが、貞明公主との激しい対立が続く。

    キム・ジェウォン

    1981年2月18日生まれ。01年、シットコムでデビュー。02年、『ロマンス』と『ライバル』で新人賞を含む数々の賞を獲得し、一躍スターに。軍服務後、『私の心が聞こえる?』(11年)、『メイクイーン』(12年)で一層成長した演技を披露。『ファン・ジニ』から約10年ぶりに本作で時代劇に復帰、悪役に初挑戦した。

  • カン・イヌ(声:西谷修一)

    朝鮮で屈指の財力を誇るカン・ジュソンの庶子。嫡母のユン氏には冷遇されている。早々と官職を諦め、妓房で遊び暮らしているが、武術の腕は一流。幼い頃に偶然出会った貞明公主に惹かれ、その後、親友のジュウォンと共に彼女の婿候補に選ばれた。再会した貞明公主をめぐってジュウォンと三角関係に陥る。

    ハン・ジュワン

    1984年1月10日生まれ。演劇俳優を経て、09年の『少年馬夫』で映画デビュー。ドラマデビュー作『王(ワン)家の家族たち』(13年)で一気に知名度を上げ、KBS演技大賞の新人賞を受賞。14年、『朝鮮ガンマン』で時代劇に初挑戦し、同年のKBSウェブドラマ『看書痴(カンソチ)列伝』では主人公に抜擢された。

    (幼少期)ハン・ジュワン
    (少年期)アン・ドギュ

  • カン・ジュソン(声:広瀬彰勇)

    イヌの父。ジュウォンの父、ホン・ヨンと親しい。漢城府判尹の官職を担う一方、商人としても優れた才能を発揮し、莫大な財産を築き上げた。貧しい人々のために奉仕活動を行い、富を社会に還元し続けている。上品だが気さくで、党派にかかわらず多くの人の尊敬を集めているが、実は裏の顔を持っている。

    チョ・ソンハ

    1966年8月8日生まれ。90年に演劇でデビューし、映画やドラマ、舞台で幅広く活躍中。11年、映画『悲しき獣』で大鐘賞映画祭の助演男優賞を獲得。13年には『王(ワン)家の家族たち』でKBS演技大賞の長編ドラマ部門優秀演技賞を受賞した。その他の出演作に『欲望の炎』(10年)、『九家の書』(13年)など。

  • キム・ゲシ

    尚宮という立場を利用し、宣祖を毒殺。光海君の即位を助けたのち、彼のブレーンとなる。

    キム・ヨジン

    1972年6月24日生まれ。『イ・サン』(07~08年)の貞純王后役でおなじみ。『シンデレラの涙』『傲慢と偏見』(14~15年)などに出演。

  • イ・イチョム

    大北派。キム・ゲシと結託して政敵を葬り去り、光海君政権下で最大の実力者となる。

    チョン・ウンイン

    1971年1月20日生まれ。96年にデビュー。近年の出演作は『君の声が聞こえる』(13年)、『奇皇后‐ふたつの愛 涙の誓い‐』(13~14年)、『ヨンパリ』(15年)。

  • 仁穆大妃

    宣祖の継妃。光海君の即位後、永昌大君と貞明公主、父を奪われ、廃妃・幽閉される。

    シン・ウンジョン

    1974年1月3日生まれ。『太王四神記』(07年)、『階伯〔ケベク〕』(11年)、『シンイ-信義-』(12年)、『未生~ミセン~』(14年)に出演。

  • イ・ドッキョン

    信念と正義感を持つ政治家で、幼いジュウォンに大きな影響を及ぼす。宣祖の毒殺を調査。

    イ・ソンミン

    陰暦1968年10月15日生まれ。舞台や映画でも活躍する演技派。『ゴールデンタイム』(11年)、『未生~ミセン~』(15年)などに出演。

  • ホン・ヨン

    ジュウォンの父。光海君に反発して朝廷を去るが、火器都監の提調として官職に復帰する。

    オム・ヒョソプ

    1966年10月24日生まれ。ミュージカルでデビュー。『善徳女王』(09年)、『王女の男』(11年)、『秘密の扉』(14年)ほか出演作多数。

  • イ・ウォニク

    党派を超えて幅広い支持を受ける名臣。仁祖の即位後、貞明公主の要請で朝廷に戻る。

    キム・チャンワン

    1954年2月22日生まれ。77年にサヌルリムで歌手デビュー。近年の出演作は『馬医』『星から来たあなた』(13年)、『秘密の扉』(14年)。

  • ホ・ギュン

    復讐を目論んで計画的に光海君に近づき、信任を得る。ファイの正体にいち早く気づく。

    アン・ネサン

    1964年12月25日生まれ。94年にデビュー。近年は『メディカル・トップチーム』(13年)、『私はチャン・ボリ!』(14年)などに出演。

  • キム・ジャジョム

    ヨジョンを利用して光海君の動きを探り、仁祖反正を主導。仁祖即位後、権力を振るう。

    チョ・ミンギ

    1965年11月5日生まれ。『私も花!』(11年)、『黄金の虹』(13~14年)に出演。『大風水』(12年)に続き、本作でも強烈な悪役を熱演。

  • チョ・ヨジョン

    美貌を武器に仁祖の女官となり、側室の座を狙う。野心家で残忍な性格。のちの昭容趙氏。

    キム・ミンソ

    1984年3月16日生まれ。99年に歌手デビューし、08年に女優に転向。『太陽を抱く月』(12年)、『グッド・ドクター』(13年)に出演。

  • ユン氏

    カン・ジュソンの妻。血の繋がりのないイヌを嫌う。仁祖の即位後、ヨジョンに接近する。

    カン・ムニョン

    1966年3月5日生まれ。高校時代にモデルとしてデビュー。『私の心が聞こえる?』(11年)、『アラン使道伝』(12年)などに出演。

  • ジャギョン

    長崎の硫黄鉱山で貞明公主に出会い、ファイと名づけた。朝鮮でも貞明公主を支え続ける。

    コンミョン

    1994年5月26日生まれ。5urpriseのメンバー。13年に俳優デビュー。映画『私の少女』、『これが私たちの終わりだ』(14年)に出演。

  • イ・ヨンブ【火器都監】

    硫黄班の責任者。職人気質で情に厚い性格。

    キム・グァンギュ

    1967年12月8日生まれ。01年、映画『友へ チング』で注目を浴び、『紳士の品格』(12年)にも特別出演。CMでも活躍する名脇役。

  • チャン・ボンス【火器都監】

    煙硝班の責任者。心優しく、頼りになる男性。

    パク・ウォンサン

    1970年1月7日生まれ。映画と演劇を中心に活躍し、ドラマにも進出。『ペク・ドンス』(11年)、『サメ~愛の黙示録~』(13年)に出演。

  • スドク【火器都監】

    煙硝班の職人。ウンソルに恋をしている。

    カン・デヒョン

    1985年5月26日生まれ。13年、映画『報復者』でヤン・ドングン扮するチャンシクの少年期を演じてデビューした新人俳優。

  • オクチュ【火器都監】

    火器都監の炊事係。ウンソルの母。

    ファン・ヨンヒ

    1969年3月22日生まれ。演劇、映画、ドラマで活動中。『私の心が聞こえる?』(11年)、『鄭道傳 〈チョン・ドジョン〉』(14年)に出演。

  • ウンソル【火器都監】

    火器都監の炊事係。美青年に目がない。

    ヒョン・スンミン

    1999年9月17日生まれ。12年、『メイクイーン』でデビューした人気子役。『剣と花』(13年)、『奇皇后‐ふたつの愛 涙の誓い‐』(13~14年)などに出演。

  • 昭顕世子

    仁祖の長男。貞明公主の政治的同志。学問の師匠であるジュウォンを慕っている。

    ペク・ソンヒョン

    1989年1月30日生まれ。『天国の階段』(03年)、『海神‐HESHIN‐ [ヘシン]』(04年)ほか多くの作品で主人公の子役を演じてきた。

  • 鳳林大君(孝宗)

    仁祖の次男で、昭顕世子の弟。のちの17代王・孝宗。即位後は清の討伐を目指す。

    イ・ミンホ

    1993年6月28日生まれ。5歳から演技を始め、人気子役に。近年は『屋根部屋のプリンス』(12年)、『大風水』(12~13年)などに出演。

  • チェ・ミョンギル

    仁祖反正に加担するが、新政権に失望。国を守るため、キム・サンホンを朝廷に呼び戻す。

    イム・ホ

    1969年12月20日生まれ。『ホジュン~宮廷医官への道』『宮廷女官チャングムの誓い』『鄭道傳〈チョン・ドジョン〉』ほか出演作多数。

  • キム・サンホン

    西人派の中で仁祖反正に加わらなかった清西派の領袖。貞明公主の強力な後ろ盾となる。

    イ・ジェヨン

    1963年3月21日生まれ。『ホジュン~伝説の心医~』(13年)、『奇皇后‐ふたつの愛 涙の誓い‐』(13~14年)、『夜警日誌』(14年)、『懲毖録』(15年)などに出演。

  • 演出 キム・サンホ

    1971年生まれ。ソウル大学独語独文学科卒業。97年、MBCに入社。MBCベスト劇場(短幕劇)の演出を経て、05年の『シークレット・カップル』で注目を浴びる。06年、『ファンタスティック・カップル』でMBC演技大賞今年のドラマ賞、12年の『アラン使道伝』でソウルドラマアワード2013の最優秀ドラマ賞を受賞。ラブコメ時代劇『イルジメ外伝』(07年)、ホラーミステリー『紅の魂』(09年)、感動ラブストーリー『私の心が聞こえる?』(11年)、本格ラブストーリー『男が愛する時』(13年)など、多彩なジャンルの作品を手がけている。

  • 演出 チェ・ジョンギュ

    2006年、MBC入社。12年、『馬医』をイ・ビョンフン監督と共同演出した。13年には『TWO WEEKS』の共同演出を経て、チョ・スンウ主演の短幕劇『ドラマフェスティバル -李箱、それ以上』のメイン演出を手がけ、高い評価を受けた。14年、『トライアングル』を演出。

  • 脚本 キム・イヨン

    1974年生まれ。成均館大学歴史教育学科卒業。99年、チェ・ワンギュの脚本助手として『ホジュン~宮廷医官への道』を共同執筆。01年、脚本助手として『四姉妹物語』『わが家』に携わった後、メインライターを務めた『マイラブ・パッチ』(02年)、『百万長者と結婚する方法』(05年)が好評を博す。07年、『イ・サン』を大ヒットに導き、MBC演技大賞の脚本賞を受賞。その後『トンイ』(10年)、『馬医』(12~13年)、『華政』(15年)まで繊細な筆致で歴史上の人物の人間的な姿を描き、人気時代劇を続々と生み出してきた女性脚本家。